たまーに。

気まぐれに更新するかもねー。でもしばらくいいや。



06年4月30日 (Sun)


the Charlatans / Simpatico.(2006 U.K.)



無期休止直前の一枚は今年、というより先ごろリリースされたthe Charlatansのオリジナルだと9th(なはず)アルバム。もう、彼らはマッドチェスター時代にリアルタイムでは聴いてないけど(たぶん小学生6年頃だし)めさめさ好きなバンドであり、今でも好きなバンド。マッドチェスターの残党としてブリットポップムーブメントでも、ちゃんと地に足つけ、浮かれず、そしてオルガンのロブ・コリンズの死も内に秘め活躍し続けてきたわけだけれど、かつて、90年代に活躍した他のバンドの多くが、解散や堕ちていく様相を見せていった状況の下(例えば Suedethe Verveの解散、そして、Blurは3人体制になり、90年代を代表するメロディメーカーとしての絶大なる信頼を得ていたOasisの安定性のなさなど。Suedeの場合は後にTearsを組んで、ブレット&バーニーのコンビは復活したけど(バーニーっていうとNew Orderのバーニーを思い出しちゃうかもだけれど、Bernard Butlerね))そんな中でも、抜群の安定感でもってして、the Charlatansは高く昇ることもないかもしれないけど90年代〜21世紀に入ってまで、自分たちのペースで様々な試みも見せながら、若手UKギターロックバンドが台頭し新旧交代の時期を迎えている(もしくはもうすでにずっと前に始まっていたのかも)、そんな中でベテランバンドとしての充実振りを発揮しているように思える。それはただ彼らの大ファンであって、来日公演にも行ったことがある数少ない海外のバンドのひとつだけ、という贔屓目で見ているのではなく、このアルバムでの楽曲がそれを物語っている気がする。周期を経て、かつてthe Charlatansが揶揄された際に登場するthe Stone Rosesの再結成の話題が出る。雑誌は読まないけど、この前ある検索ワードで検索していたらPDFファイルで、その再結成の内幕を見た。Ianが何故 Rosesの再結成をしたがらないのか、その正式な理由が分かった気がする。でも、再結成が真実味を増しても、僕は喜ばない。Rosesの「あの」マジックにアゲインは”僕は”望まない。だからこそ、よりこのバンドがずっと歩み続けてきた意味がますます浮き彫りになる。ジャケットもかっこいい! もし、僕が今の10代で、90年代のUKギターロックをあまり知らない子がいたら迷うまでもなく第一にこのバンドのこのアルバムを薦めたい(もちろん初期から中期の絶頂期もいいし、それ以降の様々な試みを見せたものでもいいけど)。そういう力を確実に持っている作品。
asin:B000E8R9UW